円覚寺管長が描いた仏教絵本 横田南嶺(著)横山由馨(イラスト)「パンダはどこにいる?」 感想
仏教では仏になる事を理想とする。仏の心とは慈しみや思いやりの心である。
禅の教えでは、人は皆元々仏であると説いている。ところが、人間は自分にではなく外側に向かって仏を求めてしまう。
この絵本の中で、パンダが自らパンダだと気付いた時に周りの人を癒す事ができたように、人も自分が仏であると自覚できれば、周りの人に安らぎを与える事が出来る。
特別な事をしなくても自分が仏だったと気付くためには、仏教の経典を読んだり坐禅を行うなどの地道な努力を通して、自らが仏の心を持って生まれていることを自覚する事が大切である。
我々は元々、仏の心を持っている素晴らしい存在であるというメッセージを伝えようとしている優しい絵本。