森崎日記

読書メーターから来ました

依存症がわかる本 防ぐ、回復を促すためにできること (健康ライブラリーイラスト版) 感想及びまとめ

 依存症は「責任感が強い、自分を責めやすい」や「過去に苦しい経験があった」といった人がなりやすい。心の弱さや現実の苦しさを、依存物(アルコール・薬物)などで紛らわせたという体験が積み重なってしまう事で依存症にしなってしまう。
 
依存症は誰でもなりえる病気であり、また「警察や学校の行う予防教育」や「社会全体の依存症患者への対応」への問題点の指摘なども書かれているため、なるべく多くの人がこの本を手元に置いておいてもいいんじゃないかと思いました。コンパクトにまとまっているのですぐに読めます。
 
P.54 「孤立の病」とも言われる依存症だからこそ、新しい人と人のつながりを作っていく事が回復に繋がる。
 
P.56 用再読 再発は想定内で、行きつ戻りつ進むものだと知る事が大切。
二週間位経つと一旦落ち着いてくる。→2〜3ヶ月経つと、たまにはいいかという気持ちになってくる。再発しないためには、(自助グループなどの)新たな繋がりを増やす為の取り組みを始める事が大切。→壁にぶつかり辛くなってくる。「〜をしない」ではなく、「〜を始める(運動など)」が大切になってくる。→半年位経つと依存対象を求める気持ちがやわらいでくる。
 
キーワードは「二週間」と「半年」。
 
再発しやすい4つの状況を押さえておく事も大切。1.「お腹が空いている時」 2.「誰か、何かへの怒りが強い時」 3.「孤独感が強い時」 4.「疲れが強い時」
 
P.60 依存症治療は「一日だけやめる」。それをくり返していく事が大切。 大切なのは再発防止プログラム等に参加し続ける事。依存症治療がうまくいかなくても、治療を続ける事が大切。 必要なのは強い意志より賢さ P.62 身近な人には言えない本音を語れる場が必要。を人と人との関わりが大事。
 
依存せずにはいられない「つらさ」を軽くする。仮に依存している対象をやめる事ができても、根本の苦しさが解決できていなければ意味はない上に、その苦しさが再発に繋がってしまう可能性がある。「苦しみ」や「怒り」や「トラウマ」を軽くしていく事が大切。
 
大事なキーワードは、「二週間と六ヶ月」、「自分を責めない」、「回復の過程は螺旋状」、「人(社会)との新しい関わりを作る」、「リラックスしている時間を作る(深呼吸が大事)」、「いかに自分の自尊心を回復させるか(作っていくか)」。
 
ラブライブスーパースター二期7話の、依存症への解像度が凄く高かったです。(どういう人が依存症になるのか、依存症になる過程、回復までのプロセスなど)