凡事徹底が大事 スコット・H・ヤング「ULTRA LEARNING 超・自習法 どんなスキルでも最速で習得できる9つのメソッド」 感想及びまとめ
ウルトララーニングとは、集中的な学習を行って学習法を洗練させていく事である。
・1、取り組む要素の分解
・2、トライアンドエラーを繰り返すこと
の2つが、この学習を実践するにおいて特に重要になる。
ウルトララーニングの条件は他にも、
・3、集中して取り組む。
・4、苦痛に感じるようなトライアンドエラーを繰り返す。
・5(4に関連)、未完成でもアウトプットを行う。その中で本当に必要な技術を身に付けて
何が足りないか探していく事が大切。
・6(4に関連)、苦痛に対しては、体調を整えることや、他人を責めないことや、苦痛を伴
う作業への慣れで対応する。
・7、作業に取り組んでいる中で、普遍的に有効な基本原理を探す。そのためにはアウトプッ
トを繰り返すことが大切。
・8、基本に忠実に行う。アウトプット重視で取り組む。特別なことは何もしない。
などがある。
またこの本にも書かれている通り、やはり学習を行っていく上で最も重要な事は
・完璧主義にならない
ということである。細部を気にしてしまう自分や、上手くできない自分を責める必要は無いが、アウトプットに伴う苦痛に耐える能力は必要になる(6に繋がってくる)。
自分が納得するまでアウトプットを行わない、フィードバックを得ないという道よりも、自分で不完全だと思っている状態のままアウトプットすることを繰り返す道の方が苦痛を伴うのである。
しかし、それは辛いことばかりではない。細かいアウトプットを繰り返すほど、報酬系はより刺激されるのである。最初の苦痛に耐えさえすれば、結局この方が楽な道へと変わっていくのである。
何にせよ特別なことをやる必要は無いからこそ、この本で提示されている方法論も別に近道なわけではない。結局のところ凡事徹底が全てということなのだろう。
それにしても、「入学しないまま、MITの4年間のコンピュータ科学のカリキュラムを1年でマスターした」って滅茶苦茶凄いなあ。